アンナプルナ南壁 7,400mの男たち [Movie]
先日試写に行ってきました。
2014年9月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開
配給:ドマ 配給協力:スターサンズ 宣伝:メゾン
公式HP:www.7400-movie.com 公式FB
禁断ともいわれるが心の琴線にふれる「アデル、ブルーは熱い色」 [Movie]
英題:Blue Is the Warmest Colour
2013 仏
監督:アブデラティフ・ケシシュ
出演:アデル・エグザルコプロス、レア・セドゥー他
配給:コムストック・グループ 2014.4.5日本公開 179分
昨年のカンヌパルムドール受賞作品。
公開前から描写の凄さから話題になっていた。
ほぼ3時間もの長編であるが、その長さが気にならないほど本当によく登場人物の心を表現している。
なんと合計800時間くらい回していたようで、出演者達はかなり撮影が大変だったよう。
その甲斐あって監督のみならずエマ役のレア・セドゥーとアデル役のアデル・エグザルコプロスに対してもパルムドールが授与。
カンヌ史上初めて俳優がパルムドールを獲得している。
女性同士の激しいラブシーンがずっと続くが私自身はなぜかいやらしさを感じなかった。
賛否両論あると思うが、人を純粋に愛するという点においては性別は関係ないのではないかと。
ただ、この映画はおそらく子供には理解できない内容だと思われる。
精神的に大人でないと内容を理解するには難しいと感じた。
若気の至りが物語を進めていくのだが、同じ体験でないにしろ若気の至りで大事なものを失い辛い思いをすることは多くの人が経験しているのではないだろうか。
本当にこのシーンは辛く、共感し、涙が出てきた。
そんなほろ苦い青春の1ページを巧みな心理描写で描いている。
何気ない日常のシーンからも、感情が伝わってくるのだ。
人生とは失ってから大事なことに気が付き、傷ついたりするものだ…
余談だが、昨年の東京国際映画祭で上映されていたが、その時のインタビューで日本映画が好きで小津安二郎監督の大ファンと言っていたようだ。
好き嫌いが別れる映画だと思うが、心理描写の巧みさと音楽の組み合わせをぜひ映画館で見てほしいなと思う。
今回の自分の評価:★★★★☆
ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦 [Movie]
原題:Next Goal Wines
英 98分
監督:マイク・ブレッド、ステーブ・ジェイミソン
出演:トーマス・ロンゲン、ニッキ―・サラプ、ジャイヤ・サエルア、ラミン・オット
音楽:ロジャー・ゴウラ
配給:アスミック・エース 2014年5月17日公開
先日試写にて鑑賞
私はサッカーが好きなのだが、サッカー好きにはたまらない話
ドキュメンタリーなのでリアルなサモアのサッカー選手たちが登場している
この作品の監督二人はナイキ、アディダスなどのCMを撮影の際、
ルーニー、イニエスタ、ロッベンと一緒に仕事をしており、
お互いにサッカーには並々ならぬ情熱を持つ
サモアは武蔵丸の生まれ故郷でアメリカ領だが、ポリネシアに浮かぶ島国
原題の「ネクスト・ゴール・ウインズ」とは学生が休み時間やランチタイムに
サッカーを楽しんでいるときに次の授業の始業ベルが鳴った瞬間に声が上がり、
それまでのスコアとは関係なく次のゴールしたチームが勝利することに由来するのだとか
この作品はそのタイトルに表されているような試合を繰り広げるのだが、
選手たちは本当に技術はないがサッカーが好きで一生懸命やっている
今年はワールドカップイヤーなのだが、このがむしゃらさがあったら
今の日本チームはある程度上位に行けるのではないかと思う
最近の全日本の試合には貪欲さや懸命さがなんだか感じられず、面白味にかける
なんだかわくわくしないのだ・・・
もちろん選手たちは懸命に取り組んでいるのだろうが、にじみ出てくる
ものがあまり感じられない・・・
一生懸命何かを成し遂げることや好きなものがあることの幸せを感じられる作品
サッカーをやる環境としては恵まれていないが、生きるということにおいては
彼らは本当に勝ち組で、本当に幸せな人生を送っている
印象的な選手としてサモアの第三の性(ファファファイン)に属し、女性の心を持つ
ジャイヤ・サエルア
この人は、いろんな人の励みになっている存在だ
マオリ族の民族舞踊「ハカ」がさまざまなシーンで見られるのも見所の一つ
予告がサッカーならこの人という方がナレーション!
すがすがしさと感動が味わえる一本!
劇場でぜひ。
東京、大阪は5/17~5/30の二週間限定公開
自分の評価:★★★★☆
LIFE! [Movie]
原題:The Secret Life of Walter Mitty
米 2013/12 114分
監督:ベン・スティラー
出演:ベン・スティラー、ショーン・ペン、シャーリー・マクレーン
配給:FOX 2014.3.19 日本公開
あわただしく日が過ぎてしまい、久しぶりの更新
実はまだいろいろあるのですが、とりあえずこれから書きます。
予告を見てよさそうなので気になっていた映画
「虹を掴む男」(The Secret Life of Walter Mitty)のリメイク
SECRET LIFE OF WALTER MITTY (1947)
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2012/12/25
- メディア: DVD
ちょっと前に見てきた映画は事実に基づく話が多かったこともあり
今回は安心してみていられる映画であった
2007年に廃刊した「LIFE」が舞台
つまらない日々を過ごしていた主人公がさまざまな冒険を通じて
自分の人生を振り返っていく
温かい母と妹
主人公の妄想などところどころ笑えるところもある
ショーン・ペンもいいところで出てくるね!
人生や仕事に悩んでいる人にもいいと思う
人生は自分が思うほどつまらないものではない
必ずその人の役割があるものだ
私はこれまで様々な転職をしてきたりしたが、その時やっていることが後に役立つことも多い
人生の方向性を間違っていなければ、意味がないことなんてないと思う
そんなことを思った映画だった。
後半は涙なしでは見られなかった
いい映画だ、旅行に行きたくなった
ぜひ映画館で見てほしい
自分の評価:★★★★☆
流れる [Movie]
- 出版社/メーカー: 東宝
監督:成瀬己喜男
出演:田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子など
日本 1956年 116分
配給:東宝
お世話になっている方からお薦めされた映画。
昔一度見た気もしたが、また違った見方もできると思いレンタル。
何といっても出演者が豪華。
山田五十鈴は明治末期に一世を風靡した新派の女形の父と
曾根崎新地の人気芸者を母に持ち、母はゆくゆく芸者にしようと考え
6歳から清元、長唄、舞踊、常磐津などをお稽古していたようだ。
決して暮らしは楽ではなかったが、13歳で清元の名取となっている。
2000年には女優として初の文化勲章を受章している。
さすが、芸を極めているだけに実に美しい三味線の弾き方だ。
田中絹代さんの話し方も上品で何ともいえぬ雰囲気を醸し出している。
せかせかした現代社会が、これを見ると非常に癒される。
この当時の風俗もよくわかり、着物や帯が非常に粋な着方をしていて、
着付けの参考にもなった。
きちんと俳優としてご飯を食べられた時代。
この時代は本当にいい作品が多い。
評価:★★★★☆
シネマ・トラベル -映画館でみる世界遺産の旅-マチュピチュ・ナスカ・アンコール遺跡編 [Movie]
それでも夜は明ける [Movie]
原題:12 Years a Slave
Nov.2013 米、英 134分
監督:スティーヴ・マックイーン
出演:キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、
ルピタ・ニョンゴ、ブラッド・ピットなど
配給:フォックス サーチライト(米)
ギャガ(日)2014.3.7公開
かねてからみたいと思っていた映画
予定が合わなくて試写には行けなかったが、先週早速行ってみた。
サーチライトはいい映画やるな〜
原作は以下の本
Twelve Years a Slave (African American)
- 作者: Solomon Northup
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 2014/03/19
- メディア: ペーパーバック
今回のアカデミーは実話で実力派揃い。今回の作品賞受賞作品。
最初からむごたらしいシーンが多く、目を背けてしまった。
人間として扱われておらず、所有物であった。
奴隷の歴史をみると1619年、最初の黒人奴隷がオランダ人によって北アメリカに送り込まれ、
同国での奴隷貿易が盛んに。
1808年、アメリカ政府は奴隷貿易を禁止したが、アメリカへの奴隷密売は依然として継続。
奴隷の子供たちも奴隷に。奴隷制度は、特にアメリカ南部で広がり、北部の黒人は比較的自由に
暮らしていた。1861年、リンカーンが大統領となると、奴隷制度を巡り南部と北部の間で戦争が勃発。
内戦で、北軍が勝利した後、アメリカ憲法改正第13条により、奴隷制が正式に廃止されたが、
当時から、アメリカの黒人市民は、常に人間としての権利など公民権を奪われていた。
驚くべきことに2013年2月にミシシッピ州は、奴隷制を公式に廃止した最後の州である。
こんな近年まで奴隷制が残っていた事はかなりの驚き。
この映画では時代背景がよく描かれており、アメリカの恥部といえる
人権を無視した惨い仕打ちが登場する。
先日見た「大統領の執事の涙」も同じ時期に重なっている時代背景がある。
本作はかなりリアルに描かれていたが、家族に会いたい一心で辛い時期を
乗り越えた前向きなところが自分が大切に思っている人を増々大事にしなきゃ
いけないなと思う映画であった。
自分の評価:★★★★☆
KANO(嘉農 かのう) [Movie]
監督:馬志翔(マー・ジーシアン、Umin Boya)
プロデューサー:魏徳聖(ウェイ・ダーション)
出演:永瀬正敏、大沢たかお、酒井真紀、伊川東吾ほか
2014 台湾
日本公開 2014年末予定
仕事でこの学校のことを知りものすごく見たいと思った映画。
2月27日に台湾で公開され、3日間で4000万台湾元(約1億3365万円)を
突破したとのニュースが出ていた。公式FBによると劇場は大入りのようで、
08年公開の「海角七号 君想う、国境の南」が持つ台湾映画の最高興収
5億3000万台湾元を超える勢いという。
なんとこの映画が明日から開始される「大阪アジアン映画祭」
オープニング作品のようで11日にも上映があるようだが、
すでに売り切れであった。
日本統治時代に台湾の嘉義農林学校(現・嘉義大学)の野球部が、
1931年夏の甲子園大会に出場し、準優勝に輝いたという実話に基づく物語。
この時の野球部の監督が、近藤兵太郎監督。
松山商業時代の巨人で監督を務めた藤本定義氏、早大野球部の黄金期を
作った森茂雄監督らがいる。
2014年2月16日の毎日新聞に詳しい記事が掲載されており、
監督の四女である岩崎しげ子さんのインタビューも含まれている。
17年前の夏の暑い日。準優勝当時の中堅手、蘇正生(そせいせい)さんが
台湾から、戦中・戦後の混乱で行方がわからなくなった準優勝盾を
復刻したことを報告に来日された。すでに84歳だが、長い間静かに背を伸ばして
いて、その11年後96歳で亡くなったのだという。
まもなく春の甲子園大会が始まるが、夏の大会は今年で96回を迎える。
先日長野の松商学園が部内暴力で出場ができないという残念な
ニュースも出ていた。
台湾とは非常にいい関係の日本だが、アジア情勢が不安定な中で
なんだかほっとする話。
監督とプロデューサーのインタビューが掲載されていたので、
興味のある方はぜひご覧ください。
http://www.nippon.com/ja/people/e00058/
間もなく香港でも公開されるようなので、多くの人に見られるといいなと思う。
日本で見られる日を楽しみにしている。
大統領の執事の涙 [Movie]
The Butler: A Witness to History
- 作者: Wil Haygood
- 出版社/メーカー: Atria / 37 Ink
- 発売日: 2013/07/30
- メディア: ハードカバー